1/23/2009

「イタリアからの手紙」より

久しぶりに、塩野七生さんの「イタリアからの手紙」を読み直す。
その中の、「永遠の都」エッセイ文中に、こんな下りを見つけた。


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しかし、真の前衛とは何であろうか。
フェリーニは、現代美術の先端をいっているし、ゲーテだって、当時の前衛であった。彼ら二人とも、同時代の人々に、限りない影響を与えた点では共通している。
すなわち、真の前衛とは、古人とひざつきあわせて対話することを馬鹿にせず、それを怖れない田舎者的心情の持ち主によって、創造されるものではないであろうか。これらの勇気ある人々は、自らの欲するものが充分にわかっているので、時代の前衛はこれですと、まるでカタログを目の前に広げられるようなことを必要としない。彼らは、素朴な心で過去にとび込み、その中で欲しいものだけつかみ取り、外に出てくるのだ。外に出てきた時、真の創作が開始される。真の前衛が、創られはじめる。

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